自分の知らぬコトを知ること。

タイの経済津波はまだまだ続きそうだ。これぞ天罰。
国内でもサブプライチェーンにより製造がストップしている企業もあれば、日本での生産機械の受注は急増している。
大量生産、大量消費への警告に思えてならないのだが、そんな話に誰も聞く耳はもたない。

日本と同じ仏教国で親日家が多いタイへの海外移住者は多い。
FiTでも1年ほど前から海外脱出国リストに上がっている。
急激な円高。国力の低下。財政破綻リスク。震災原発リスクなど様々な要因がある。
すでに富裕層は脱出を始めているが、富裕層でないからして脱出をすべきと考える。
企業ばかりでなく国民が脱出し始めるのも時間の問題だろう。
タイを紹介したこんな知人がいる。
国内で両親を介護して、片親が施設をたらい回しされ、挙げ句の果てに亡くなった知人がもう一人の親と3人でタイに渡った。
片言の日本語をしゃべるヘルパーさんとお手伝いさんが住み込みで働いても年金で生活できる。
はじめ奥方は生まれ育った地を離れるのを渋っていたものの、年末年始に日本に1週間戻るはずの予定が、成田へ降りたとたん「なんて物価が高いのか!」信州へ戻るやいなや「こんな寒いところ人間の住むところではない」と3日でタイに戻ってしまった。
50年も信州にいたのに・・・(笑)

今のままでは日本で年金生活は望めない。
70になってから年金をもらい、何にお金を使うというのか?

現状年金受給者の中には「自分らが昔払った保険料を積み立てて、それを今もらっているだけ・・・」などと本気で思いこんでいる老人も少なくない。
積み立てをせず使い込んだ人々には何のおとがめもなく・・・
ただあくせくと見知らぬ老人のために働いては保険料を納める国民。
だから非加入者が増え続ける。
恐らく50%を超えるのは1、2年の内だろう。

日本人の平均寿命は女性が86.39歳。男性が79.64歳。その差6.75歳となれば、年金の受給年齢にも差を付けるのが公平なのではないだろうか?
男性の場合70歳から年金をもらい平均寿命まで生きられたとして9.64年。
この9.64年の間に何が出来るというのか?
元を取ることもできない。

自分で人生設計をしなければならぬ時代であることをまだ知らない人々。
足元を見るのでなく、世界の風を知ること。
自分の知らぬコトを知ること。

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