大量生産、大量消費、大量償却による波が住宅業界に浸透してからというもの、大工さんや左官屋さんは鉋や小手を手放し、モンキーやガンを手にして家を造るようになった。

どんな環境や形状の土地にも規格通りの家が建つ、その土地の風向きや陽当たりを無視した幾何的な家が建ち並ぶ。
昔は製材した材料の種類や量から家や部屋の大きさが決められた。

床柱も同じく、材料により決められる。

床柱の命は、杢目と形状である。二本として同じ杢目を持たない柱。

自然乾燥で時間をかけ、銘木の第二の人生がそこにある。